ベトナムの民族と宗教

ベトナムは、国民の85パーセントから90パーセントの割合を占めるベト人のほかに3パーセント程度の割合のホア人(華人)、さらにタイ人、クメール人、メア族、ムオン族、モン(ミャオ族)、チャム族、ザオ族など、53の少数民族が暮らしています。

そのため、公用語はベトナム語になるのですが、そのほかにも華語やクメール語もつかわれています。当然かもしれませんが宗教も多岐にわたり、大半は仏教(大乗仏教が主)に対し、道教、ローマ・カトリックなどの宗教があります。最近のベトナム南部では、ホアハオ経やカオダイ経が優勢になりつつあるようです。

カオダイ経は、ベトナムの新興宗教なのですが、ベトナムでは5教といい、儒教、道教、仏教、キリスト教、イスラム経の5つの宗教を土台としたことから「高台」(=カオダイ)と名づけられたのです。教義はキリスト教的な要素をもち、聖職者の階級制度を採用するなど、キリスト教、特にカトリックの側面が見られます。 またベトナム古来の精霊崇拝的な要素も見られ、いかにも多民族多文化のベトナムらしい宗教といえるのではないでしょうか。 カオダイの信徒はアオザイを着用し、日に4回の礼拝を行います。聖人、使徒として、老子、孔子、釈迦、キリスト、ムハンマド、さらに李白やソクラテス、トルストイ、ヴィクトルユーゴーまでが登場します。ホーチミンから北西に100kmほどいったタンニンにカオダイ経の総本山があり、信徒数は約100万から300万とも言われます。
タンニンでは、人口の約7割近くがカオダイ経信徒といわれています。

宗教のことは詳しくありませんが、今後はベトナムの全土に広がり、ますますその勢力を伸ばしていくのかもしれません。

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