ベトナムのフォー

ベトナムの朝食は、屋台でフォーを食べて元気一杯に学校や仕事へ向かう人びとの姿で始まります。
日本では、自宅で朝食を取るのが普通ですが、朝から屋台とは驚きですよね。

エネルギッシュなベトナムの一日を支えるエネルギー源が、「フォー」、米粉の平たい麺です。
ベトナムは、日本と同じ米食文化です。基本的には「白いご飯」とおかず、汁物といった献立です。
とはいえ、どこの国でも忙しい朝は、フォーが彼らの朝食の定番となっているようです。しかもたいていは、町の屋台や食堂でいただいています。

この「フォー」は、ベトナムを代表する米粉の麺なのですが、平打ちのきしめんに似た、少しやわらかめの麺と考えていただけるとイメージがわくと思います。
中華麺や日本の麺が小麦粉を原料にしているのに対して、フォーは米粉と水で作るライスヌードルです。
日本人にもなじみのあるベトナムの代表的な料理、生春巻きがライスペーパーであるのと同様、フォーにも米食文化が生きています。

フォーは、鶏や牛で取った透明であっさりしたスープでいただきます。具材は、鶏肉や、牛肉の薄切り、肉団子などがのります。ライムの搾り汁やコリアンダー、バジルなどのハーブ類が口をさっぱりさせ、青唐辛子のピリッとした辛味が食欲を誘います。お好みで、ニョクマムやチリソースを加え、食べるときには混ぜながらいただきます。

米粉で作ったライスヌードルは、小麦で作る麺よりもカロリーが低いため、最近では日本でも人気です。ベトナムナムでは、フォーのほかにもやはり米粉でつくったビーフンも人気です。ビーフンはスープの他に海鮮などといっしょに炒め物に使われます。
ビーフンも日本でなじみがありますから、お米が主食なベトナムとは近い食文化なのかもしれません。

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